こんにちは。
広島県福山市西新涯町にあります宇田歯科医院の歯科衛生士の宇田です。
今回は【口呼吸】についてお話します。
口呼吸は鼻がつまったり、慢性的な鼻炎をきっかけとして始まることが多いです。
鼻よりも口の方が筋力を使わずにたくさんの空気を取り込めるため、だんだん鼻呼吸が息苦しく感じてくるわけです。
鼻呼吸は呼気を加湿・加温してくれたり、鼻毛などにより異物をキャッチしてくれます。なので空気中の細菌やウイルスが喉を通過する時には30%ぐらいまで減少させることができるのですが、口呼吸はそのような機能がないため、ウイルス等は100%通過してしまいます。
鼻呼吸のメリット・口呼吸のデメリットを挙げてみます。
【鼻呼吸のメリット】
①酸素を多く取り込める
②口を閉じるので口や喉の乾燥を防止できる
③唾液の分泌量が多くなり口の中の自浄作用アップ
④睡眠の質が上がる(いびき予防・軽減)
【口呼吸のデメリット】
①呼吸が浅くなる
②呼気の乾燥でウイルスに感染しやすくなる
③口の中が乾燥して口臭・歯周病・むし歯の原因となる
④睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まる
⑤集中力の低下 等です。
口呼吸で過ごすようになると、唇が腫れぼったくなったり、目元や頬など顔全体がたるみ、表情が引き締まっていない印象を受けるようになります。
口が開いたままになることによって、口の周りの筋肉が緩んだり、ある部分は緊張した状態になるため、それによって歯並びに影響を及ぼすことがあります。(そのメカニズムについては、難しい話になるので省略します)
なので、お子さんの歯並びが気になるな…と思った時に、その原因のひとつのなかに口呼吸が関係しているのかもしれないと考えてほしいのです。気づいていなかったけど、実は鼻呼吸をすることが難しい状態だった(扁桃の肥大などによる)ということがあるかもしれません。
ちなみに我が子も、耳掃除のために耳鼻科を受診した際、「鼻炎がある」と指摘され、初めてその事実を知ったということがあります。
まずは、自分自身の呼吸…どうやってしているかな?何気ないときに口閉じているかな?と気にしてみましょう。
必要があれば歯並びの治療をしたり、耳鼻咽喉科に通うことで口呼吸を改善することができると、お口の中だけでなく体全体の健康へとつながっていくのではないかと思います。