こんにちは。
広島県福山市西新涯町にあります宇田歯科医院です。
歯科医院には治療やメンテナンスのための専用器具がたくさんあります。
私たち歯科衛生士がよく使用するものとして「スケーラー」というものがあります。
ユニットなどの機械に専用のチップをつけて使用する「超音波スケーラー」というものを多く使用しますが
今回は細かい歯石を手作業で除去する「手用スケーラー」について。
お口の中のメンテナンスを行う歯科専用器具のメンテナンスとは…?
スケーラーの先端には刃があり、固くなった歯石をプロの技術で取り除いていくわけですが、もちろんずっと使用していると、その刃も少しずつ切れ味が悪くなってくるのです。
切れ味が悪くなったスケーラーで歯石を取ろうとすると、うまく力が入らずピンポイントでアプローチすることが難しくなったり、不必要な力をかけすぎることにより、歯や歯ぐきなどをきずつけてしまったり…ということがでてきます。
それを改善するために行うのが『シャープニング』という作業!
専用の砥石で刃の部分を研ぎ、もとの切れ味を取り戻します。
料理をする方は、包丁を研ぐ
農作業を行う方は、カマを研ぐ
歯科衛生士は、スケーラーを研ぐ
という感じでしょうか(^o^)
私たちの場合、注意しなければいけないのは、角度を変えずに研がないといけないということです。
それはもともとスケーラーの刃には決められた角度がついているからです。(専門的な内容になるので省略しますね)
この『角度を変えずに、研ぐ』ということが実に難しい!!!
つまり、トレーニングがかなり必要ということです。
私の経験から、これは専門学校では深く教えてもらうことはありません。
私は臨床の場に出て、初めてその必要性(重要性)を知りました。
(↑刃の切れ味を専門のスティックを用いて確認するトレーニングをしているところ)
(↑トレーニングで使用した一部。)
この技術を学んだ経験は、私の歯科衛生士人生の中で自信になりました。
一度習得した技術は、やり続けなければ「宝の持ち腐れ」
専門職として得た技術は、教育する立場となればなおさら
維持・向上していかないといけないなと感じた今日この頃です。